記述式内観タイトル

NO.101〜110


 
NO.101

今日まで何度も何度も内観で少しづつゴミをはがしてきたおかげで、
今回やっと大きくひっかかってたゴミを見つけることができました。

小さい頃からずっと両親を憎んでた、恨み辛み、悲しさの大きなゴミの感情。

恨み辛みから自分が産まれた事さえも憎んでいた感情。
まさに28年間そのもののゴミです。
 
でも幼い頃から自分の感情を抑えることに慣れてた私は、いつしかずっと感情を封じ込めていた事に気づき、改めて昔の心が痛いほどの感情を思い出すことができました。
 
そして不思議なことに、内観初日お腹(子宮)のあたりが痛くて痛くて内観に集中できなくて内心途方にくれ困っていました。
 
面談で正直に相談しましたところ、今やっているお母さんの事かもしれないよ。とアドバイスを頂きました。

本当かな???と半信半疑で、必死に痛さを感じながら、痛い、痛い、痛い。。。。とずっと書いていたら、その痛さが、昔の心の痛さに変わり、どっといろんな感情が濁流のようにでてきたのです。

それと同時にお腹の痛みが嘘のように消えてしまいました。
母にたいするゴミ出しで一番許せなかったものが実は一番母の愛だった事に気づけました。
 
内観終了後、今まで母の側にいるとイライラだったのですが、今回やっとイライラもぬけ、本当に母を許すことができ、今まで、一番言いたかった言葉「お母さん、ありがとう」を今やっと心から言えます。
 
今では最高の母親です。私は母が大好きです。
まさに、母に対しての、長年の心の冷たいカチカチツンツンした氷が今やっと溶けたって感じです。
 
そして不思議なのですが、母の態度というか、行動も変わったように見えるのです。
 
本当に最後の最後まで無駄がない事を知りました。
ありがとうございました。



NO.102

今回、初めて内観に参加させていただきました。
 
母は、家事と仕事を完璧にこなすアンドロイドでした。
そんな母親を尊敬していたため、わたしは知らず知らずのうちに、プチ・アンドロイドとして、35年間を過ごしてきました。
 
「母親なら、こうするだろうな」という選択肢を無意識に選び出し、自分の考えだと思い込んでいたため、母親に対する怒りが、まったくなく、ゴミを探すのが大変でした。
 
とりあえず、最初の二日間は、頭をフル回転させてゴミ出しをしました。が、ゴミ出ししても気分はスッキリしないし、ど~もピントがずれているような気がしたので
 
ゴミが出ないのがゴミのようだけれど、どう対処していいのかわからない、と相談したところ、「母親」「自分」、それぞれの意識を分ける訓練をするようアドバイスをいただきました。
 
つまり、内観の前に、意識分けという前処理が必要とのことでした。
表面的には問題なく社会生活を営んでいるけれど、意外と重症なんじゃないか。。」と感じました。
 
残りの三時間は父親のゴミ出しをしました。すると、出るわ出るわ。母親とは大違いでした。
 
同じ悪口を30回くらい書くと、自然に次の悪口が出てきて、そしてまた次・・、悪口が溢れかえりました。
 
快調にペンを走らせているうちに終了時間になり、「天にお任せするって、こういうことなのかなぁ。。。」と思いました。
 
この調子で、次回も内観に参加したいと思います。
楽しい体験をさせていただき、ありがとうございました。

 


NO.103

今回の内観の目的は、今している2つの仕事(父親の事業と私自身で始めた事業)について、どちらかを選択をしたく参加しました。

内観前は白黒つけたくて、でも決断出来ずに不安や迷いを感じながら生活をしつづけて1日も早く、内観の日が来ないかと思っておりました。
 
内観をはじめると自分が仕事に対して抱いている様々な思い、感情が出てきました、それをそのまま紙に書き出しつづけ、もうその日は終わろうかという時間に先生に呼ばれ、お話をしました。
 
私は1つの仕事に熱意を持って取り組みたい、2つの事業を同時に行うのは中途半端になるだけだ、という思いがあり、早くどちらかに決めたい
 
しかし、どちらを決めたとしても、今の私にとっても、私のまわりの人間(家族)にとってもあまりプラスになる事はなくむしろマイナス要因が多くやはり何も決断することは出来ませんでした。
 
そこで先生はどちらかを選択するのではなく、まず今、選択するかしないかを、考えてみたら?と聞かれました。
 
その瞬間に私の視野が一気に広がったのを感じました。
その後、〔選択するかしないかを決めてみる〕と紙の1番上に題名として書き内観を始めましたが、すぐに結論はでました。

これから目の前に起こることに正面から取り組み、少し時間の流れに身をまかせてみようと思います。
 
そして又内観に参加して、ゴミを少しでも減らしていきたいと思います。



NO.104

先日の内観はお世話になりました。
 
先生の面接の時間に、
「話していると、何かビクビクした感じを受けるのだけれど、
何か心当たりはありますか?」と、聞かれました。


幼稚園の頃、私は父が大好きだった記憶があります。
けれども、小学校に入った頃から、父との関係が壊れ始めました。

 
父は厳しい人で、(父の価値観で)間違った事をしたり話したりすると
叩かれたり、蹴られたりしました。


「間違ったことを言っていないか?」と考えながら話すのは
子供の私にとっては、かなりのストレスであったように思います。


人と話す時に、相手の思いに沿った事を話しているか、
分ってもらえるように話せているかがとても気になり、不安になります。
このビクビク感を、先生は察知されたのですね。
 

 
これを、指摘されただけで泣けてきましたが、
これが、最後に残った最大のゴミなんだと思いました。
これから解放されるために、三回目の内観を頑張ったんだなとも。


このゴミを出すのに、時間はかかりませんでした。
書いたゴミが瞬時に消されていく感覚も味わう事ができました。
 
内観が終わり、父と会う事がありましたが、
不思議に、今まで感じていた圧迫感はなく、
両親には、穏やかな心で話せます。


 


NO.105

この内観で私は、母に対して4度目の取り組みをしました。

 

一番最初の内観で母をやり、自分にとっての大発見があったときは、気分も高揚し、涙も出ました。母との関係が、私の病気の大元になっているのかもしれないと強く感じ、内観を続けて来ました。

今回出たのは、「束縛しないで」「一緒にはいたくない」というような内容で、
その反面、「生きていてくれて良かった」や「長生きしてほしい」「(母が)死ぬことが恐い」といったように、ゴミではないけれど感謝でもないようなことをたくさん書きました。


先生には、母との距離感について指摘され、 
反発し、できるだけ離れたいと強く思っていながら、実は互いに依存し合った部分があるので、もし母が死んだら、自分のその部分もなくなるということを恐れているのかもしれないとのことでした。


私は、自分で思っている以上に、母に依存しているんだなあ、そしてそれは、過保護に育てられた過去のことと思っていましたが、その関係は消えることなく現在も進行形なんだと感じました。
 

 
それでもとにかく、出てくるゴミを書き続けたら、母の存在の大きさ、大切さが少しずつわかってきたように思え、感謝の言葉が出てきました。


父の内観をしたときは、劇的な感謝の感覚を味わったので、こんなに起伏のない気持ちでいいのだろうかと思いましたが・・
 
先生に、「感動は人それぞれだし、泣かないからといって感動していないということではない。
 静かな気持ちでいい」と言われ、母へ「ありがとうございます」を心の中で唱えていました。


終わった今になってみると、母とは屈折した関係だった、避けながらも依存していた自分、依存している自分がいやでなお避けるという悪循環だったような気がします。


感情の高まりがないということは、意外な結末でしたが、 ありがたいことに、今までの内観で出した数々のゴミは全然戻って来ていないようです。

そして、ごめんも言えた。
生きていてくれるだけでありがたいと思う気持ちを感じた。
今、静かな、安定した感覚を感じています。



NO.106

お世話になりました。大変貴重な経験をすることができました。
 
また、自分の中でじゃまをしているものを感じ取ることができました。
それは、自己否定の感情でした。
 
自分で自分を必要以上に責めていたり、自分を価値のない存在だと思っていたりしたことがわかりました。
 
小さい頃から、家族にからかわれ、育ってきました。子供の頃、「なんでこんなことも自分はできないんだろう。」「なんで生まれて来ちゃったんだろう。」と真剣に悩んだのを思い出しました。私は超劣等生でした。

いつの間にか、そんなことは忘れ、一人前のつもりで暮らしてきたのですが、いつもどこか緊張しているような気がして心が安まらない。

何をしても自信がもてないので、ミスも多くなり、疲れる。教員なので人前で話す機会も多かったり、意見を求められることもあったりするが、あがってしまったり、考えがまとまらなかったりして、そういう場面がすごく苦痛でした。
 
自分のことに対して、いろいろ勉強して、大きな原因は親子関係にあるのかなとずっと思っていました。
 
それで、今回内観に参加し、父親に対して行いました。父親に対す恨みや憎しみの気持ちは、はじめどんどんでました。

でも、書いているうちに、それが父への要望となり、そしてその要望は誰に対していっているのかわからなくなりました。たぶんそれは、自分に対して言っていたのだと思います。
 
内観をしている最中、ずっと頭が痛く、気持ちが悪くて仕方がありませんでした。
 
今日の3回目の面接の後、先生のアドバイスで、自分自身のことを書いたら、一時的に頭が痛く、気持ち悪さが増してきましたが、書いているうちにとれました。

自分に対しての情けない気持ちや嫌いなところどんどんどん書きました。
手が止まらなくなるような感じがしました。

そして、終わりの時、先生に声をかけられたときは、とてもすっきりした気分でした。
 
原因がわかったような気がして、安心感もありました。
ずっとあった頭痛や肩こり、疲れなどとも大きくかかわっているような感じがしました。
 
2日間の内観で、自分のおかれた状況を感じ取ることができ、本当に良い体験でした。ありがとうございました。



NO.107


内観が終って10日が経ちました。
母にはまだ会っていないので、わからないのですが、私と子供との関係は違ってきたように感じられます。

それまで、何か息子との間にあった、透明の壁のようなものが取り払われて、以前よりストレートに気持ちが伝えられる、感じ取れるようになった気がします。

あれ?こんなにかわいかったかな??(親バカでごめんなさい)って感じです。
 
母から子供の頃受け取った感覚はずっと私の中にとどまり、いつのまにか、私を縛っていたように思います。
 
幼稚園の先生を職業に選び、たくさんの親子を見てきて、自分ではうまくやっているつもりだったのに、根本のところで、縛られていたことに気づいて愕然としました。
 
この経験はいつか、仕事が再開できた時に役にたつように思います。同じような事で苦しんでいる人がたくさんいるように感じます。



NO.108

母に対して内観をしました。

ずっと母に振り向いて欲しい、私の事も見てよ!という思いがあって、いまだに甘えたい・・と思う気持ちがありました。
でも母の前ではいつもいい子でいてしまいます。

ゴミだしでも、母にこんな事言われた、こんな時にこちらを向いて欲しかった・・

でもその時、母もいろいろ悩んで忙しかったはず・・と母の気持ちまで考えてしまって・・。

スタッフさんに「お母さんはいいから自分の事だけ考えて。それにもっと殻をやぶってみたら。まだ自分自身の深い気持ちが出てないようだよ・・」と言われたのですが、そこで一日目が終わりました。

二日目は朝から、私の要求ばかり言葉になって出てきます。そうしてるうちに、ふと、母にこんなに要求してもあかんわ。

母は元々さばさばとした人で、私がうじうじ悩んでるなんて知らないだろうし、言ったところで「ふ~ん」で終わりそうだし、私が悩むだけムダちゃうか?・・と

なんだか悩んでる私が可笑しくなってきて、急に力が抜けて、すうっとしました。

自分の子供に対してもちゃんと向き合えなくて、私が母に感じた同じ事を子供たちに感じさせてるのでは?と気になってたのですが、それも大丈夫、うまく育てる事ができるやろ・・と、晴れ晴れとした気持ちになったんです。
自分の中で母への想いが整理できました。

気持ちのゴミを出し、内観後は生活のゴミ(不用品)を出してたら第一希望の物件に入居でき、念願だった実家のそばに住む事ができました。
 
今毎日のように母と会いますが、そんなに構える事無く接することができます。