ヒヤリングセンス

 
癒しクリエーション主宰の聴き方教室(聞き方教室)では、聴く時に要求されるさまざまな感覚の中で、特に大切な6つのヒヤリングセンスをピックアップしました。ご自分の今のレベルと照らし合わせて、この6つのヒヤリングセンスのどれかを意図的に意識して頂き、そして、それを自分自身の中に育てて頂ければ幸いです。聴き方教室(聞き方教室)では、その為のサポートさせて頂きます。
 

初級/聴き方の基礎的感覚

1)相手の会話から自分を守るヒヤリングセンス
 相手の話しを聴いていたら、なんとなく自分が疲れてしまった。
時には、相手の話しを聴いていたら、イライラしてしまった。
または、相手の話しを聴いた後で、身体の調子が悪くなってしまった。
あの人の話を聴かなければよかったな~
・・・などと、会話の後で後悔が残らならない為にもこのヒヤリングセンスは基本中の基本です。
 
嫌でも上司から不平不満を聴かされる。
聴きたくないのに友達の愚痴を聴かされる。
親からブツブツ、頭ごなしに言われる。
こんな時にも、このセンス(感覚)を身につけていたら、自分がへこんだりすることはないと思います!
 
2)相手を愉快にさせるヒヤリングセンス
 たとえば、家族に気難しい人がいて、こちらから話しかけても、まともに返事すらしてもらえない。なので、話しかけたいけれど、どう、話しかけてよいのかが分からない。最近、ほとんど、会話がなくなってしまったな~ というような場合、相手の人はその人なりに、「自分の話を充分に聴いてもらえなかったことがあるから、もうあなたには話しても無駄なような氣がするな~」と、過去にあなたから嫌な思い(不満)をさせられて、話す気力を失っている可能性があるのかもしれません。
 
せっかく相手が話してくれているのだから、その相手を愉快な気分になってもらえるような、そんな聴き方ができたらいいですよね。「もっと、もっと、あなたに聴いてもらいたいな~」と、聴き上手のあなたであったなら、誰とでも愉快な一時を楽しめるようになれるのではないでしょうか。聴き上手は人とのコミュニケーションが上手と言われていますが、そんな理想的な姿に近づけたら・・・
 
逆に、「もう、あなたには、何も話したくはないですよ」・・などと、相手の人が不機嫌になるような聴き方をしてしまったら、会話の後で、自分もガックリ。相手もガックリ。トホホ~~
 

中級/プチセラピスト感覚

 3)相手を丸ごと受け入れるヒヤリングセンス
 相手が何かを語っている時に、聞き役のあなたが、ただ、「ふん、ふん、そうだねよ。そうだねよ。」と、相づちを打つような感じで聴いているだけでは、相手の人は、自分自身が、あなたに理解してもらったな~ という満足感には至りません。
 
相手の話しを聴き、相手を丸ごと理解してあげることが出来た時は、相手の人は、あなたに話しをして満足感を感じ、なんとなく、包容力あるあなたの包まれた感じがするな~~! という安心感に至ることができるのです。
 
お互いの会話の中で、このような雰囲気にまで至ることができれば、プロ(専門家)のカウンセラーとまではゆかないまでも、プチ/ヒヤリングセラピストとして、家族や友達から頼りにされると思います。
 
4)答えを求められた時のヒヤリングセンス
 相手の話しを聴きながら、相手が求めている問いかけに対して、相手が一番必要としているコメントを提供するのは至難の技です。たとえば、ダイエットの話題になり、「今、私は、ダイエットがあまりうまくいっていないんだけど、○○さんは以前、ダイエットをして成功したよね。こんな時、あなたなら、どうしたら、いいと思う?」なんて問いかけられたとして
 
「え~~ と~~ 私なら、油っぽいものは出来るだけ食べないことがいいと思うよ!」などと過去の自分の成功例をそのまま答えてはみたものの、実は、相手は心の中で「本当は、そんなことを聴きたかったんじゃないんだよね~ 食べる量とか質なんか、もう考えたくもないし、そういうことに関係なく痩せることってできるはずだよね~ もう、これ以上、○○さんに話すのはやめよう」
 
相手の気持ちが理解できず、見切り発車で、最も語ってはまずいコメントを相手に与えてしまったことって、よくありますよね。今まで、いい感じの会話だったんだけどな~ と思っても、最後に発したこちらからのコメントが、相手が求めていない意見などであったなら、今までの会話は、いったい、なんだったんだろうね~ ということにもなりかねないし・・ 
 
私の話を聴いて欲しい。そして、同時に私に何か、コメントして欲しい。と、そんな複雑な状況の中で、あなたなら、いったい、どうしますか。
 

上級/セラピスト感覚

 5)相手が癒すヒヤリングセンス
 「相手を癒すヒヤリングセンス」とは表現せずに「相手が癒されてしまうヒヤリングセンス」と表現した背景には「ただ聴く事」の大いなる意義が隠されているのです。「ただ聴く事」というと、一見簡単そうに見えるのですが、しかし、実はとっても難しいのです。・・・というような「ヒヤリングセンス」を育てて頂くことにより、ゆくゆくは、ヒヤリングセラピスト(聴きながら癒す人)として、世の中の役に立っていただけたら・・・と思うのが、この企画、聴き方教室(聞き方教室)を立ち上げた理由の一つです。
 
上級コース(プロ/ヒヤリングセラピスト感覚)と言っても、それは必ずしもプロのセラピストとなって、仕事(商売)として始めてもらいたい。ということではありません。もちろん、ヒヤリングセンスを身につけることは、すなわち、ヒーラーとしての基礎を身につけることでもありますから、後日、プロのセラピストとしてもご活躍できるとは思いますが・・・
 
一方で、ヒヤリングセンスを磨くことによって、プロのセラピスト同等の実力を持ちながらも、趣味的感覚で、又は、ボランティア感覚で、ご自分の人生の生き甲斐の一つとして、経済活動とは結びつけず、無料奉仕の気持ちで、相手の話しを聴かせて頂き、相手を楽にして差し上げる。ということでも充分だと思うのです。
 
ちょとした聴き上手程度のあなたに話を聴いてもらったら、「なんとなく楽になったような気がするな~」というレベルで終わってしまうのでなくて、「プロ/ヒヤリングセラピスト感覚」を身につけることによって、時にはトラブルや問題解決の根元にまで達するダイナミックなサポート役を演じる事が可能となります。
 
6)無口な人から話しを聴くヒヤリングセンス
 「あの人は、無口な人だな~」と誰もから思われている人であっても、でも本当は、条件さえ揃えばその人だって「自分の話を聴いてもらいたいな~」と思うことだってあるのではないでしょうか。でも、なかなか、その条件が整わないのが現状です。ここで言う条件とは、話を聴く側の感覚(雰囲気)、つまり、ヒヤリングセンスが問われています。「この人にだったら、自分の事を話してみてもいいのかな~」と思わせるような雰囲気を、聴く立場の、あなた自身が持っているか、どうか、問われているのはそこなのです。
 
誰でも最初に話を始める前に、相手の人をみて、「この人にだったら、どの程度のことを、話してもいいのかな~」と、何となく、無意識的に、直感的に、相手の懐の深さを感じてから、話し始めるのではないかと思います。「あ~ なんとなく、この人は、私の話を理解できそうにないな~」と感じたら、表面的な事は話しても、深く語ろうという気にはならないと思います。
 
無口な人から話しを聴かせてもらえるヒヤリングセンスを身につけました。とは、相手の口を開かせて何かを語らせるテクニックを修得する事とは異なり、相手が、「この人(あなた)にならば、今、自分が悩んでいることの話しをしてもいいかな~」と感じさせるような雰囲気をあなた自身が醸し出せるか、どうか、ということ尽きるのではないでしょうか。