NO.40 厄払い

 
ある方より、お便りを頂きました。
最近、不調続きで、また、家族にいろいろと問題が起こったり・・・
できれば、厄除けをやって欲しいとのことでした。
 
厄除けね~~
そういえば、以前、面白いことを体験しましたよ。
 
今からだいぶ昔の話、嫁さんが32才の厄年の時、
実は、私の父は、厄除けだとか、・・・だとか、そういうことが好きな人だったので、ですから、嫁が32才になったときは、一にも、二にも
「必ず、厄除けに行ってこいよ!」ということになったわけです。
 
私からすると、「そんなのあまり興味ないし、もし厄除けするんだったら、人に頼むより、自分のことは自分でやれるし、もし、よかったら、親父さんの厄除けもやってあげようか・・」とまでは言わないまでも、心の中ではそんな感じでしたから・・・
 
ですから、「まあ、そのうちに・・・」とか、「まあ、今は忙しいから、暇ができたらね・・・」などと、適当なこと言って、いつも、いつも、親父さんの忠告、いや、半分以上は強制的な指示に対して、適当に、はぐらかしていたんですが・・・
 
でも、あんまりにも、親父さんがしつこいので、仕方なく、厄除けに行くことになったんですよ。ちょうど、家族旅行で遠出をしていたとき、たまたま、雨が降って、どこにも行くことができなくなってしまったので
 
まあ、これで父親に対して、けじめがつくじゃないかな~~ という感じで、たまたまホテルの近くの神社を見つけて、厄除けをしてもらいました。実際に、この目で、本物の厄除けをみたのは、その時が始めて。
 
料金によって、儀式のスタイルが違うようでしたので、せっかくだからということで、それなりのランク(上級コースだったかも?)の厄除けをお願いすると、神主さんと、巫女さんと、数名の雅楽担当の方々がやってきてました。
 
祝詞がはじまり、太鼓が打たれたり、巫女さんの舞いがはじまり・・・
厄払い希望者は嫁さん以外にも何人か居ましたが、希望者は全員舞台に上がり、付き添いの私は観客席というか、後方で何となく一部始終を見ていました。
 
私は専門家ではないので、その行為自体の詳しい呼び方はわかりませんが、神主さんが葉っぱのようなものを使って、希望者全員の頭上の曇りを振り払うかのような行為をしました。
 
そうするとですね。
その振り払った「何か」が、神主さんの隣にいる巫女さんへ、降りかかってしまうような感じがして・・ あれ~ 目の錯覚かな~ という気もしましたが、でも何とな~~く
 
想像だけど、たぶん、巫女さんは、アルバイト等で、一時的に雇われている若い娘さんだったんですが、見るからに、身体の調子が悪そうで・・・ 私の場合、職業柄、厄払いよりも何よりも、巫女さんの健康状態の方が気になってしまいましたよ。
 
この人は、いつ頃から、巫女さんを始めたんだろうか?
とても、身体の調子が悪そうだけど、自覚症状はないのかな~~?
この人は、巫女さんの仕事を始める前は、今よりも身体の調子が良かったんじゃないだろうか?
 
まったく、お節介な話ですけど、
出来ることなら、なんとか、してあげたいな~ と本気で思い、その間(その神社に居た一時)だけでも、彼女が被ってしまった邪気を少しでも減らしてあげるお手伝いをしましたよ。遠隔気功じゃあないですが・・
 
厄除けをしてもらっているのに、されている立場の人間が、している立場の人の身を案じたり・・・ しっかりと、厄払いの費用まで払って、なんだか、変な話だよね~ 
 
「厄除け」を実施しているすべての神社仏閣がこれと同じということではありませんから、くれぐれも誤解なさらないでくださいね。ただし、厄除けをする方(神主さん)の力(浄化力)がないと、一応、厄(邪気)は払ったにしても、払った邪気が浄化されておらず、ただ、ある場所から、別の場所に移動しただけ、ということになってしまうようです。
 
例えて言えば、私の額にとまったハエを、私が手で追い払うと、今度は、そのハエが別の人の頭にたかるというように、ハエ自体は、相変わらず、存在していて、あっち、こっちと飛び回っていて。と、こんな感じでしょうか。
 
ところで、いったい、厄って何でしょうか?
 
ひとことで言ってしまえば、この人生を生きてきた中で、不自然な事をしたり、不自然な思いをしたりして、その結果として、ため込んでしまった邪気(ネガティブなエネルギー)みたいなものでしょうかね~
 
何か、不運続きのことが起こったり、また、何をやっても裏目に出るなど、世間では、そのような時期と、年回り(厄年)とが重なると、「ほら、厄年だから!」ということになって、私の親父さんのように、早く厄払いにでも行って来いよ! という事になるんですが・・・
 
実は、そのような状況下に置かれた時は、自分自身の生き方なり、考え方なりを、もう一度、静かに見つめてみてはいかがでしょうか。と、天に問われているのかもしれませんよ。厄払いよりも先に、まず、これまでの自分自身を、よ~く見つめないと。なんちゃって。そんな偉そうなこと、とても、オイラに言える資格はなかった。ガクン。