便意喪失

 
「どのようなときにトイレに行くと思いますか?」
「そんなことを尋ねるなんて、実に失礼な話ですよね?」
 
そうですよね。ウンチ、オシッコのときに・・・
 
私達は、尿意を催したとき、便意を感じたときに、排泄のためにトイレに駆け込むわけですが・・・
それなのに、トイレに行く時間的な余裕がなかったり、痔(じ)の痛みのためにトイレに行くのが億劫だったりすると・・・
 
せっかくのチャンスを逃してしまうことになります。
 
すると、「便を排泄したくなりました」という腸からのメッセージは無視されてしまい、せっかくの便意を見逃す結果となってしまいます。
 
このようなことが度重なると・・・ ついには便意そのものを感じなくなるという最悪の事態(身体感覚が鈍くなり、排便のメカニズムが狂う)になってしまうのです。
 
便秘か快便かの分かれ道は、いかに便意を感じとれるか否か、つまり、「ウンチが出たいよ」という感覚を、いかにうまく感じとれるかに依ります。
 
一般的に、便秘さんの身体感覚(便意を感じ取る能力)は快腸さんより劣ります。
 
快便の第一歩は・・・快腸さんのように、ささやかな便意でも感じ取れるような身体感覚を身につけることにあります。たった一日でもお通じがなければ、「気持ち悪くて、気持ち悪くて、とてもたまらないよ!」というような感覚になっていただきたいです。
 
「小さいことを気にしすぎると身体の良くないよ!」 と言う人もいますが、必ずしも身体の事を気にしないことが良いこととは限りません。。少しの身体の違和感でも、「気持ち悪さ」「違和感」として感じられる事の方が、身体感覚が鋭敏である証拠だと思ってください。
 
世の常識と逆のことを言うようですが、気になる事は、ドンドン気にしてください。そちらの方が、身体感覚は高まります。もちろん、快便にも近づけるでしょうし、何より、手遅れになるというような大きな病気はしなくなります。手遅れになるまでその病気が気づかないというのは、小さなサインを見逃してきた証拠です。
 
便意を感じなければ、排泄行為が起きなくても当 然!!
 

お子さんの便秘について

まだ、言葉もはっきり話せないお子さんの場合など、堅いウンチが出るとお尻が痛いので、ついつい排便を我慢しているケースがあるようです。そのようなことを続けているうちに、便意そのものが掠れてしまい、本物の便秘になることがあります。そうならないうちに策を講じましょう。
 
大きな薬局へ行けば買えると思いますが、馬油はお薦めですよ。それをお尻(肛門)に塗ってあげます。いきなり肛門へ指を突っ込んだのでは痛いですが、少しずつ油を付けながら奧へ奧へと無理をせずに油を塗ってあげます。そうすることで、排便するときの痛みが軽減されます。
 
本当は排便したいのだけど、「痛くてなかなか出来ない!」ということが子供さんの場合には良くあるようですね。痛くなければ、排便意欲も増すと思いますので、是非、お試しくださいね。